鯉のぼりのうた福田川詩人 かつみ




僕は空き缶捨てられて
ころころころと転がって
川へチャッポリ落ちました。

寒い冷たい川の中
トップラトップラ流されてかたい石にコッツンコ。 
痛い痛いと泣きました。

いくら泣いてもひとりぽち。

トップラトップラさみしいな、トップラトップラ悲しいな。

草のはざまににひっかかり
ゆっくりまぶたを閉じました。
長い間寝てました。

遠いところで人の声。
だんだん声が近づいて
僕を拾ってくれました。


ふくろのなかではにっこりと
僕とおんなじ空き缶が優しく迎えてくれました。
僕もにっこり仲間入り。

僕らを拾ってくれたのは優しく強い男の子。やさしく可愛い女の子。
(嬢ちゃん坊っちゃん有り難う)